少々ショッキングなタイトルですが、平均的な日本の大学生が持つボキャブラリーサイズと英語ネイティブ4歳児のそれとでは、後者の方が大きいのです。

一体どれくらい違うかというと、、、

日本の大学生は、

大学生のボキャブラリーサイズ3,772.9語

(英語を専門としないIntermediate〜Lower intermediateを被検対象)

野中, 辰也. “日本人大学生の英語語彙サイズ “ 新潟青陵大学短期大学部研究報告 (2004): 32

 

対して、ネイティブ4歳児は、

Average native test-takers of age 4 already know 5,000 words

“Johnson Language,” The Economist, May 29, 2013, http://www.economist.com/blogs/johnson/2013/05/vocabulary-size.

両調査結果を単純に比較できるとは言えませんが、比較材料にはなるかと。

また別の基準ですが、

TOEIC 800点で3,500〜4,000語のボキャブラリーが必要。

この数でもネイティブ4歳児の平均以下。

TOEIC 900点で5,000語、つまりネイティブ4歳児の平均。

英語の本を楽しく読むために最低5,000語が必要と言われています。

ちなみに、

‘英語ネイティブで教養のある大人は最低50,000語を理解し、ネイティブの一般大学生は17,200語’

野中, 辰也. “日本人大学生の英語語彙サイズ “ 新潟青陵大学短期大学部研究報告 (2004): 25

だそうです。


悲しいかな現実

僕の妻はTOEIC800点保持者ですが、ネイティブの4歳児に負けました。

キンダガーテン(幼稚園)のお手伝いの際、子供たちが何を言っているのか、それにどう答えたらいいのか分からなかったそうです。

この年代の子たちも完璧な英語を喋っているわけではないので、余計に難しく聞こえるのかも知れませんね。

ネイティブの子供たちがよく間違う表現。

  • I goed to a park yesterday. (Goed→Went)
  • I can’t will make it. (Can’t, won’t, won’t be able toのいずれか)
  • What are you eating it? (疑問形ではwhatがitと同義なのでitは不要)

それでも子供たちは英語を耳から音としてインプットしているから、日本人では出てこないフレーズがたくさん出てきます。

  • Whatever you do, don’t tell Kate I have kept her hat.
  •  訳: あたしがケイトの帽子持っているの、絶対言っちゃだめよ。
  • Doesn’t matter what you get.
  •  訳: 何が出てもいいのよ。(くじ引きとかで)
  • Can I pick this up,, this much?
  •  訳: これ取っていい、、これくらい?
  • I think everyone does. 
  •  訳: みんなそうだよ。

対訳を読むと大したこと言っていないのですが、英語では詰まりますよね。


子供の英語が先生

ネイティブの子供たちのボキャブラリーサイズが日本の大学生のそれより大きいとは言え、子供たちは大人が使うような難しい文法などはあまり使いません。

また、ネイティブ(大人も子供も)が普段使う英語はシンプルです。

私たち日本人も普段使いの日本語はシンプルなように。

この「シンプル」がなかなか難しいのです。。

僕は英語ゼロから短期間で大学院クラスの英語に移行したので、日常会話で使うボキャブラリーが貧弱でした。

要は、日常会話で小難しいヘンテコ英語を使う日本人。

  • 「今日は熱があるからミーティングに行けない。」を昔の僕だと:
  • It seems that I have a symptom of catching a cold with a fever. Therefore, today’s meeting I will have to go that I will be an absentee in the meeting.

長くてヘンテコで余計に熱が上がりそうです。。

  • I think I’ve got a temperature, so I won’t make the meeting today.

とシンプルに言えばいのです。

子供に話すように、できるだけシンプルに英語を使うように心がけました。

そうすることで、日常で使う英語のボキャブラリーが増えました。


大人の強み

ネイティブ4歳児にボキャブラリーサイズで負けていてもかまいません。

彼ら彼女らのように、自然と耳から英語を吸収なんで芸当もできませんが、私たち大人には”学習戦略”があります。

  • 読む, 書く, 話す, 聞くの英語4大スキル学習を意識して行える
  • どのスキルが弱いか強いか明確にできる
  • 各スキルに対して目標値を設定できる
  • 英語学習の貯金(中高大等)を活かせる

などなど、子供にはできないことが多くできます。

あなたが大学まで出ているとしたら、前述のように3,700語近くのボキャブラリーがあるはず。

その貯金を活用し学習戦略をたてて、英語力を伸ばしてください。

例えば、BBC NEWSの記事を読んだ後要約する際に、できるだけ簡単な単語で要約文を書いてみてください。

類義語の強化にもなりますし「◯◯レベルの英単語」を使用しないといけない無用なプレッシャーもありません。

ただし、繰り返し同じ単語を使うのはできるだけ避けて頑張ってください。