今回は、英語圏で生活して感じた「日本人が英語が苦手」な理由を書いてみます。
日本人は”英語が苦手・話せない”とインターネットをはじめ、いろいろな場所で言われています。
加えて、中高大10年間も英語を勉強しているのに簡単な英会話すらままならない。
日本人は、英語を話せないからグローバル社会で生き残っていけない。
そんなこと言われてあなたはどう思いますか?
僕は正直、面白くないし、悔しい気持ちです。
しかし、英語は多くの国々で共用語やビジネス語とし用いられ、日本もこの流れに逆らえないのも事実。
日本人個人のレベルで見れば”グローバル化の波”は実感し辛いかも知れませんが、経済全体からみれば、その波は確実に押し寄せてきています。
日本人が英語苦手な理由
この理由は、言語学的、経済的、地理的そして歴史的な理由でいくつかあると思いますが、この記事では文化的な切り口で書いてみたいと思います。
みなさんも自分なりの「自分の英語が苦手な理由」を考えてみてください。
それが英語上達の手がかりになると思います。
そして、日本人が英語が苦手な理由:
- 英語がこわい
- 個人を主張しない
- 英語苦手の思い込み
理由1:英語がこわい
多くの日本人にとって英語を使うのは簡単ではなく、ポンと英語ネイティブスピーカーまたは英語話者たちの中に放り出されたらパニック!
意思疎通ができないこわさって、そりゃもう、すごいんです。
僕自身オーストラリアに来た当初は(いや、来る途中の飛行機で既にこわかった)みんなが何を言っているのか意味不明でこわかった思い出があります。
僕が英語で何か説明する際にこっちがいくら一生懸命に説明しても、相手の「I don’t what you’re saying」の一言で撃沈。。。
日本人の多くは、英語を使ってのコミュニケーションに慣れていないので英語を使う(話す, 聞く, 読む, 書く)こと自体に恐怖心を抱いている場合もあると思います。
理由2:日本人は個人を主張しない
日本では会話や会合での合意の際に、個人を主張することより他者やその場の雰囲気を優先させる傾向が強い。
このため、個人の意見を他の大多数にすり合わせ最終合意を得ることが多々あるように思います。
これは、日本人は”場の優先”傾向が強いということ。
対して、、、
英米豪人は個人を主張する
イギリス、アメリカそしてオーストラリアでは文化も気質も異なりますが、個人の意見をしっかり主張する点は共通しています。
前述の”場の優先”で言えば、英米豪人は結果や合意に効率的に行き着くために、個人の意見を主張します。
個人を主張するために英語を習得
イギリス、アメリカそしてオーストラリアのように英語の国でなくとも、英語を公用語とする国は多く(例えばマレーシア)、それ以外の英語が公用語でない国々でも、自分の意見をより多くの人々に主張するため英語を覚える人は多い。
- One has something to say to others.
- 訳: 他者に言うべきことがある。
こういった人は、発言力を高めるために英語を身に着けることが多い。
日本語が世界の共通語であれば、僕たちは英語でこんなに悩む必要はないのですが残念ながら現実はそうではありません。
理由3:英語苦手の思い込み
「日本人は英語ができない」と、これって事実であると同時に周囲からの刷り込みでもあります。
多くの方の場合”100%の意思疎通!!” ”英語ネイティブと同等に英語ができるようになりたい!!!”とは考えていないと思います。
それでも、正しい英語を使わなきゃ!!という強迫観念にも似た思い込みで自爆する方も多いのではないかと。
英語は(日本語でも)、重大な誤解が生まれない程度の意思疎通ができれば問題ありません。
中高大10年間の英語教育で”(設問に対しての)正解の英語”を教え込まれてきたせいで、その英語が正しいと思い込んでいる人が多いのかなと思います。
だから、その妄想にも似た”理想英語”を追いかけて喋れなくなってしまうのかも知れませんね。
勿論、英語文法を守って適切な単語を使った方が良いに決まっていますが、完璧である必要はありません。
日本語であれば、自分独特の言い回しや話し方のスタイルがありますよね。
これって、当然英語にも存在していて、個人個人で違うんです。
例えば、公園で親が子供に「5分後だけ遊んでいいよ」という時:
- You have 5 minutes to play here.
- You may/can play here 5minutes more.
- 5 minutes after you’re going home.
- Just playing 5 minutes more.
- You’ll leave here after 5minutes.
- You’ll head off after 5minutes.
- After 5 minutes, you are coming with me.
- Play 5 minutes more and go home.
英語テストに出てきた英語だけが正解じゃありません。
日常会話では、英語ネイティブたちもできるだけシンプルに話します。
日常会話の日本語が、試験に出てくるようなものでないのと同じように。
- 英語がこわい
- 個人を主張しない
- 英語苦手の思い込み
これらの理由、納得できましたか?
英語の苦手意識は、正解英語を求める弊害みたいなものかも知れませんね。
1〜3どれか一つでも思い当たるものがあれば、あまり構えず自分なりの英語を使ってみましょう。